Q2
昔から「三つ子の魂百まで」と言いますが、 あれも三歳児神話なのですか?

 いいえ、違います。「三つ子の魂百まで」は、「幼いときの性質は老年まで変わらぬことのたとえ」(広辞苑)です。ここでいう「幼いときの性質」には「もともともって生まれた性質」という意味と「幼い頃に形成された」という意味が含まれています。いずれにしても「三つ子の魂百まで」には、「家庭で母の手で」とか「正しく育てないと恐ろしいことが起きる」というというメッセージは含まれていませんから、三歳児神話の言葉とは言えません。

 ちなみに、「三つ子の魂百まで」の「三つ子」は数え年で、満年齢では平均して1歳半に当たります。

参考文献
 *3 日本のフェミニズム5 母性  井上輝子他編 岩波書店