だんご三兄弟 夫婦で育児by わきたさきこ home 掲示板 メール  
番外編

個人と会社が得をする働き方

育児を支援する各種勤務制度を利用するときは、感謝の気持ちも忘れてはいけないでしょうが、「迷惑かけてごめんなさい」的な後ろ向きで終わらせてはもったいない。自分が幸せになり、かつ、会社にも価値をもたらすことでこそ恩返しを。

各種支援制度の比較

下記はある会社の制度例と思ってください。

勤務時間 給料 メリット デメリット
産前産後休暇 0% 100% メリットっていうより出産には必須 有給とのからみもあり評価方法不透明
育児休業 0% 0% 辞めなくてすむ(保育園までのつなぎとして必須)、赤ん坊とののんびりタイム確保 夫(妻)とのバランスを欠く、キャリアの中断
育児短時間勤務 50% 50% 無理のない生活時間 夫(妻)とのバランスを欠く、キャリアの中断
育児時間(労基法) 7/8 100% お迎えに間に合う(0歳児保育は短いことが多い) 男性はとれない、
在宅勤務 100% 100% 仕事と家庭の都合を柔軟に組み合わせられる 特になし
看護休暇 (年5日まで) 100% 病気ラッシュの年にちょっと助かる 本当に深刻な年はこれでも足りない、有給なのがちょっとひっかかる
正社員パートタイム(試行期間中) 80%/60% 70%/50% キャリア中断なく、無理のない生活時間。個人も会社も得する制度に育つかも? 仕事の組み立てや評価は難しい。ともかくまだこれから

ピンク部分は「福祉」的な制度。長い目でみれば別として、短期的には会社の負担。青色部分は会社も損をしないことが前提の制度。

一見、会社が負担してくれる分はおトク?いえいえ、そうすると会社は何かしらモトを取らなければならないので、復帰後の評価を下げられたり、居心地が悪くなったり、とかく不透明な方法でろくなことにはなりません。

今後は「青色」の制度を中心に育てていくほうが吉。気兼ねなく積極的に活用し、いきいき仕事をして成果を出せばすべてよし。

もちろん産前産後休暇をなくすとか、そういうことはありえないのですが、ノーワークノーペイの原則にしたがって給料はなしとして、その分の補償は健保からの6割というので考えればいいはず(法律上はそれでよい。これはこの会社の上乗せ分)。

そうしておいて、評価の透明性のほうを高めれば、企業としても低コストで、お互い気持ちよく(ということは従業員のモチベーションを下げないで)過ごすことが可能です。

自分の視点で仕事を変える

時間が限られているせいで仕事ができないと思っていませんか。もちろん、「いなければ話にならない」という仕事もあるもので、そこは業務の性質によりますが。

まったくノー残業の人と、残業休日出勤ありありの人で、せいぜい時間は1.5倍程度。一方、時間当たりの生産性は、人により、倍ではきかない差が歴然。開発その他になればケタが違うということも多いものです。その中で、「仕事にかけられる時間の差」は個人差の中でも誤差みたいなものでしょう。

消極的になるよりは、「仕事しかしていない人が持ってない視点を生かす」ことを考えたほうが得策。

毛色の違う道具を生かす

社内転職したとき、実はその職種に必要といわれていたバックグラウンドがまったくない状態でしたが、それで困ることはあまりありませんでした。周囲が知っていることであれば、教えてもらえばすむことです。

逆に、自分が持っている「道具(考え方でも、ツールでも)」を生かすと、次々に改善ネタが生まれるので、業務の効率化やその横展開に取り組みつつ、新人期間を過ごしました。

時間の制約を逆手に取る

産休が数ヶ月先に見えてきたとき、たまたま担当業務の波が複数重なることがあり、上司も(残業をあまりさせるのも気が引けるし、さりとて代わりの人もいないので)困っている様子でした。

そこで「もし補助の人をつけてもらって私が1.7人分の仕事ができたら、会社としては大儲けですよね」と上司にもちかけ、フルではなかったけれど、午後のみ補助をつけてもらうことができました。

それまで、各担当者が一匹狼的に取り組んできた仕事振りと、チームを組むスタイルは大きく異なります。分業の切り分けや情報共有に工夫は必要ですが、いったん軌道に乗ると効率よく、倒れにくい態勢ができました。逆に、いつも有能な人が突然風邪に倒れると、ほかから手の出しようがなくほんとうにストップしてしまいます。

結局、産休までの期間に、奇跡のような業務量を残業なし、品質よくスムーズにこなすことができました。新しいスタイルから生まれた業務改善もあれこれ「置き土産」にすることができました。

育児などで得たスキルを活用する

産休前は翻訳プロジェクトを担当してその管理をしていたのですが、復職してすぐのとき、担当プロジェクトが本格的に戻ってくるまでの隙間を利用して、翻訳ベンダーさんのインタビューや、社内担当者たちへのアンケート、マネージャーからのヒヤリングなどの活動をしました。

そのときの実態調査から始まって、メルマガの発行、品質調査やフィードバック送付などに広がり、そのうち全体の品質をみる専任担当者(従来そんな人はいなかった)になっていました。

業務の標準化や品質保証など、たまたま職場に起こったニーズとも一致して、ほとんど自分のためのオーダーメイドの職種を作ってしまった感じでした。

「育児・家事などで得たスキルの活用」というと、保育者、フードコーディネーターなんてなるべく近いものを思い浮かべてしまいますが、実は、「毛色の違う道具を生かす」にも述べたように、育児から遠く離れた仕事に飛び込んでいくほうがかえって役に立ったりするものです。

自分でも意識しないうちに身についた、コミュニケーション力、時間管理能力などがきっと生きてきますよ。

混ぜることで生まれる価値(→補足)

毎日まいにち、当たり前に繰り返すことに、日々新鮮な幸せを感じるというのは難しいもの。でも、まったく異質な世界を複数持つことによって、特別な人格者でなくたって、喜びを感じやすくなっておトクですね。

楽しく仕事をしている人、そうでない人で結果に差が出てくるのは当然です。仕事をするのが楽しい、うれしいと思ってもらえれば企業にとってもそれは価値あることです。仕事だけに打ち込んでも、乗っているときは「うれしい、楽しい」という効率のよさが得られることはあります。でもそれで10年、20年走り続けるのは難しい。混ぜることは、効率性、安定性の両面で有利です。

育児があるから仕事がうれしい

保育園に子どもを預け、身軽に道を歩き出すときの解放感。電車の中では自分のペースで本が読める。一人でトイレに入れるし(これが子どもが小さいと当たり前でなかったりする)、大人同士の雑談をしながら昼ごはんを食べたりする幸せ。お迎え番でないときに、残業をしてもいい宴会にいってもいいありがたさ。

仕事ができるだけで、一人で歩けるだけで、こんなにうれしくて、お世話になっている人(子どもを見てくれる保育者や、配偶者)に感謝の気持ちでいっぱいです。
#もちろん、家に専業主婦がいるお父さんだって日々そういう幸せと感謝をかみしめてもいいことなんですがね、理屈の上では。

仕事があるから育児が楽しい

仕事を終え、保育園に迎えにいくと笑顔で飛びついてくる子ども(「えー、まだ遊ぶ」とかいわれることもあるけど)はほんとにかわいい。一日べったり見てないから飽きないかわいさ、おもしろさ。自分だけで育てていない軽さ。一歩ひいて子育てができるありがたさ。

子どもの相手をして、遊びながら怒りながら、たわいないひとときを過ごすのも、子どもって理不尽なものですから、まきこまれちゃうとけっこうイライラするもの。これはかなり向き不向きがあって、耐えられない人は、とてもフルタイムじゃやれませんが、向かない人でもパートタイムならなんとか楽しめますね。

仕事があるから家事が楽しい

休みの日、普段なら目をつぶる洗濯機の汚れをみて、「ちょっとふいとこうか」。ささっと水ぶきするだけで、おぉっ、みちがえるようだ。やっぱり気持ちいいよね。そんな些細なことだって、休日の楽しみです。

料理にひと手間かけたり、ちょっとした手作り品を作るのも、休日の娯楽というか、格別なものです。異質のことをやるのが、ストレス解消になるんですよね。

夫婦でわかりあえる近さと張りがうれしい

上述の3項目は、人ひとりに混ぜることの価値。もう一つ、夫婦の役割を混ぜたことの意味もあります。

「近さ」:楽しさも難しさも苦しみも、あらゆる領域ですっとわかりあえるから親身になれる、気が楽という面はもちろんです。

「張り」:別に混ぜるといったって、違う人間ですから、家事も育児も仕事も、感じ方ややり方も別々です。お互いの話を聞いてみると、新たな発見、目からうろこ。

 

体験談

極私的おシゴト史
わきたさきこがお世話になった方々のお話。

在宅勤務制度の提案・利用体験記 読者のSYさんが体験記を送ってくれました。双方の誠実な対応に頭が下がります。

看護休暇導入について会社に提案
「せっかく検討するならこんな制度」と提案したメール(2002.3)

在宅勤務制度を会社に提案
会社へ積極的な働き方で、導入決定!のうれしいお知らせ。読者のKママさんから。(2001.1)

資料

育児と両立できる働き方を求めて
保育園を考える親の会フォーラム(2000.10.21)

補足

「混ぜることで生まれる価値」のことを私はよく「温度差があれば発電できる」などと表現していました。同じことを上野千鶴子はこう表現しています。

情報生産性が高い人材は、どうしたら生み出せるのか。情報とは差異からしか発生しません。そのとき、落差のある生活世界とか価値体系をどれだけ知っていて、自分のなかにその落差のあるシステムをどこまで取り込んでいるかが問われます。落差のない生活をやっている人のなかには、価値も情報も発生しません。二十四時間、会社べったりで働いている人には、会社的価値しかないのです。

私は、女の人は壮絶な落差のある生活を送っていると思います。赤ん坊とは、石器時代から変わらない存在です。おぎゃあと生まれた赤ん坊には、二十一世紀も石器時代もありません。だから子どもを育てているキャリア・ウーマンは、二十一世紀のハイテク・オフィス空間と石器時代とを、一日の間に往復していることになります。全身が引き裂かれるような価値と時間の落差を生きている。その落差が情報を生むのです。そういう落差を持たない人からは、情報は発生しない。

(「サヨナラ学校化社会」上野千鶴子 太郎次郎社)

ここで「キャリア・ウーマン」などと特に女性に限っている記述になっていますが気にしないでください(^^;;男性でも同じことがいえると思います。


在宅勤務制度の提案・利用体験

読者のSYさん(埼玉県在住)から体験談が寄せられました(2003年8月記録)。

* * *

私は都内のソフトハウスに勤務するプログラマで、 通勤にはドアtoドアで約1時間半かかります。 そのため、在宅勤務するのに適した職種であり その効果も大きいと思い、今の働き方を選びました。

私が在宅勤務を始めるに当たっての経緯は次のとおりです。

(1)在宅勤務者が既に存在した

私が入社する以前から、会社に在宅勤務をしている方がいました。 その方は、家庭の事情で遠距離に引っ越すことになり、辞めるのは もったいないということで、契約社員として仕事を続けていました。 定期的に出社する、というものではなく、必要に応じて会社に呼び寄せ ある程度まとまった量を渡すという感じだったようです。
#外注さんのような感じだと思ってください。

(2)緊急で在宅勤務を始めた

長男を妊娠中、つわりが辛く医者からも安静を言い渡されました。 実は一度流産を経験しており、『もしかしたら、また』という 不安が非常に強かったのです。 そのため、会社に事情を伝え、 上司と相談の上で安定期に入るまで自宅で仕事をすることにしました。

<最低限のルールとして>

  • 毎日メールのチェックを行い、作業進捗を報告する。
    #当時はまた常時接続はなく、ダイヤルアップで定期的に会社に接続し、連絡を取り合うことにしていました。
(3)復帰のための話し合い

緊急措置としての在宅勤務は約3ヶ月でした。 安定期に入り、産休に入るまでは普通に勤務しました。 その間に、上司と『既に在宅勤務をしている人がいるのだから、 子育てを理由に在宅勤務も可能ではないか』と話をしました。

私の産休・育休中に上司が話を進めていてくれて、制度の 概要は作ってくれていました。

余談ですが、最も難関だったのは保育園への入園でした。 自宅近くの保育園に申し込みをしたものの、入園不許可の通知が届き 2次募集の枠がある保育園(隣の駅)を教えてもらい、再度応募。 3月中旬頃になってやっと、なんとか入園許可がおりました。

そして、会社と連絡をとり、2度程出社して正式に在宅勤務と決まりました。

<当時のルール(契約書より抜粋)>

  • 10:00〜15:00は必ず連絡が取れるようにすること
  • 作業報告書を週に1度提出、月初めに1ヶ月間の業務報告書を提出
  • 勤務時間は1日6.5時間(短縮分は給与減額)
  • 有給は9日(通常勤務の半分)

(4)1回目の仕事復帰

a)1年目
任せられた仕事に応じて、週に1〜2度出社していました。 子供が熱を出したときは、私の出社日(または客先への外出)には旦那が休み それ以外は私が仕事を調整して対応しました。 そのため、この年は夫婦で有給を使い果たした年でした。
#後半、保育園の近くに引越しをしました。

b)2年目
在宅勤務制度の見直しを行いました。 1年間やってみて、都合の悪かった点、良かった点等をメールで提案後、 上司と社長と私の3人で話し合いを行いました。
#従業員50人くらいの規模なので直接社長と話ができたのです。

<変更点>

  • 勤務時間は1日6.5時間→7.5時間
  • 有給は9日(通常勤務の半分)→有給は特に設定せず、1ヶ月の営業日数から有給相当分として1日分を差し引き、その日数*7.5時間を勤務時間とする。
      例)7月の営業日数=19日とすると     19-1=18日→18*7.5=135    135時間を越えたら残業手当がつき、足りなければ欠勤として減額される。

(5)2回目の産休・育休へ

仕事復帰を果たして3年目に長女の出産のために産休をとることになりました。 妊娠が分かった時点で、客先への外出がある仕事からは外してもらいました。 その分、自宅で作業する時間が増え、月に1度くらいの出社になりました。

2回目の産休なので、会社への報告や仕事の引継ぎなどはスムーズに行きました。長男を連れて里帰りした際には、ノートPC持参で会社の情報が手に入るようにしました。

仕事に戻れるかどうかよりも、一番の心配は保育園でした。 幸い2月中に入園許可が届き、仕事復帰に向けての話し合いを始めました。

(6)2回目の復帰のための話し合い

社内体制が変わり、上司も変わっていました。 でも、直接交渉する相手は以前の上司の上司であり取締役でした。 この取締役は、実際に子持ちで共働きで、在宅したいと言った頃から 親身になって相談にのってくれていた方なので、非常に話しがしやすかったです。

ここでの話し合いは主に、子供が二人になったので、仕事を休む日数が 増えるであろうということ。勤務時間に枠を設けるのではなく、 仕事ができる分だけ仕事をしよう、ということでした。

<現在のルール(契約書より抜粋)>

  • 10:00〜15:00は必ず連絡が取れるようにすること
  • 作業報告書を週に1度提出、月初めに1ヶ月間の業務報告書を提出
  • 時給を明記し、月末締め翌月払いの時給精算
  • 有給なし
#この頃常時接続になり、仕事がしやすくなりました。

(7)2回目の仕事復帰

4月に入園したものの、5月まで熱を出してばかりだったので 復帰を6月に延期してもらいました。 勤務時間が不安定なため、持ち帰りができて比較的軽い仕事を 頂きました。出社も月に1〜2度くらいで、子供のための 時間をとれる一方、仕事としては物足りない面がありました。

そして、現在に至ります。 初期の頃はダイヤルアップ接続のため、ファイルのやり取りやメールの送受信を煩わしく感じることもありましたが ADSLで常時接続にしてからは、常に最新の情報が 手に入るので快適になりました。

私自身、保育園に5年間通っていたので、預けるのがかわいそうと 思ったことはありません。でも、私の幼少時と違うのは 近所に親類がなく、困ったときに頼る先も子供が無条件で甘えられる 相手もいないので、仕事をしながらでもできるだけ子供の そばにいたいと考えたのです。

幸い、会社と上司に恵まれ、また環境整備に旦那も協力をしてくれて 会社の開発環境にほとんど劣らないものを構築できました。 2度目の復帰以降に話し合いをしている取締役が、今年から 社長になり、以前にも増して社内への理解が進むことを期待してます。

社内で産休を取ったのも、育休を取ったのも私が第1号でした。 女性が少ないのも確かなのですが、長時間勤務が当たり前の 職場のせいか、未だに次の人は現れません。 独身男性も多く、子育ての大変さを理解ができないというよりは 本当に「未知の世界だ」という印象を聞きます。 そのおかげか、社内に冷たい反応はほとんどなく、暖かく応援して 頂けるのを励みに良い前例になりたいと思っています。

私のような環境は恵まれているのだと自覚しています。 でも、『昇進』という意味では取り残されている感があります。 3〜4年後の後輩でさえ、私より上の職級にいます。 一度目の産休を取る前から、私の職級は変わっていないのです。 仕方ないという気持ちが半分、寂しい気持ちが半分です。 これも一つの道なんだとようやく受け入れられるようになりつつあります。

最後に、週に1度だけ出社する、週に1度だけ在宅勤務するという ような柔軟な働き方がもっと広がればいいと思って書かせて頂きました。 かなり特殊な例だと思うので参考にならないかもしれませんが もっと子供中心な働き方があってもいいと思うのです。 今悩んでいらっしゃる方、どうか希望を失わずに話合いを続けてください。

看護休暇について会社に提案

勤務先の会社が、看護休暇を検討中とのことなので人事に出してみた「意見メール」です。

結局、このメールの甲斐なく「年5日」「有給」という制度になってしまいましたので、とても霊験あらたかとはいえませんが(^^;;なにかで会社に提案したいときはどうぞ参考になさってください。切り張り使用もどうぞ。

会社人事への意見メール「看護休暇」

> 看護休暇につきましては、制度の導入については、法律/行政および社員の年休
> 取得状況を勘案しながら、人事部門にて検討しております。

とのお答えをいただきまして、ありがとうございます。

重ねて、看護休暇の導入に関してぜひ検討に加えていただきたいことをまとめてお きますので、参考にしていただければ幸いです。
#今日は、子どもの病気でお休み(年次有給休暇)、自宅からのアクセスです。

制度に期待すること

育児休業から復帰はしたものの、初年度は病気ラッシュで、残り少なくなった年次 有給休暇の残りを数えながら、これは退職せざるをえないかも?と不安に思ってい る方は多いのではないでしょうか。私も、一人目の子どもが0歳児だったときは、 子どもが熱を出すたびに悩みました。

しかし、そんな時期はほんの1年、長くても3年ほどのことで、子どもはあっとい う間に丈夫になるのが普通です。職業生活はまだまだこれから。辞めてしまうのは もったいないと思います。 病気でボロボロの年があっても、とにかく退職はしないですみ、来年またがんばれ るという制度を切に願っております。

年に何日か?
制度の導入にあたっては、他社の例などを調査なさっていると思います。先行する 例として**の看護休暇がありますが、年3日(有給)というのは「年次有給休暇に ちょっとオマケ」という感じで、上記の趣旨からはとても安心できるものではあり ません。初年度は貯めに貯めた年次が40日ほどあってもあっという間に使い尽く して、という話もよく聞きます。

どのくらい休むかは、子どもの当たり外れといったら子どもに失礼ですが、ほんと に子どもにより状況により様々で、逆にその事態を恐れて育児休業を2年近く取る というのもちょっとおかしいし、かえって復帰しにくいですよね。

ですから、日数的にはぜひ余裕を持っていただきたいと思います。

有給か無給か

とにかく「退職しないですむ安心」が重要で、無給で問題ないと思います。むしろ 有給なのは不自然では?そういうリスクをカバーするなら私企業ではなく公的に、 あるいは保険でするべきものでしょう。

取得の手続き

病気は予定も何もなく突然のことで、しかも病気のことだけでてんてこまいですか ら、極力手続きは簡単にしていただきたいと思います。医者にいくかどうかも、そ のため外出したり待ったりの負担を避けて家で様子を見たいこともよくありますの で、evidenceのために行かざるをえないのは困ります。手続きの簡略化のために も、無給の方がよいのではというところもあります。 本人の病気欠勤の場合と同様、ある日数を超えたら診断書が必要というような線が 妥当ではないでしょうか。

会社の負担を減らすために

看護休暇では、予定が立ち、まとまった期間仕事を調整すればよい産休・育休とは また違った負担が会社にかかります。その負担を軽減するために、 ・e-ワーク(注:在宅で仕事できる制度) ・夫婦やシッターで交代して一日おきの休みにする ということが考えられます。

「e-ワーク」といっても、病気の子どもをみながらまとまった仕事をするのは不可 能な場合も多いはず。それでも、ちょっとメールをチェックして急ぎの仕事だけで も手配ができるととても助けになることは多いものです。状況に応じて、半日単位 ではなく時間単位で仕事ができると便利です。

数日続けて休むのと、一日おきでも出てこられるのでは、職場の負担がまったく違 います。それでも続けて休まなくてはいけない場合もありますから、それを不可能 にするのではなく、複数の大人で交代で休むことにインセンティブをつけておき、 実際の判断は個人ができるようにするのはどうでしょうか。例えば、看護休暇の翌 日に出社すれば、その看護休暇を8割カウントにするとか。

以上です。ご検討よろしくお願いします。

参考:**社の看護休暇
対象者: 小学校就学前の子を養育する社員。
対象内容: 上記の子の負傷・疾病の際に世話に要する時間。
必要時間を6分単位で認める。
処遇:
本人傷病の不就業と同じ。
但し、有給発生条件には影響しない。
実施時期: 2002.3.11

上記の意見は、個人的な意見とともに、育時連(http://www.eqg.org/)メーリングリ ストや私個人のホームページ(http://www.eqg.org/~sakiko/)で集めたも のをもとにまとめました。


在宅勤務制度を会社に提案

読者のKママkm-maru@clubAA.comさんから、「在宅勤務(テレワーク)始まりました!」のうれしいお知らせ。「いってみるもんだねぇ」という事例です。(2001.1.13)

<経緯>

(1) ことの始まり
 産後復帰した私が事業部の掲示板に
 「ソフト会社なのに在宅勤務制度がないのはなぜ?」
 という一文を出したところ事業部長に
 「提案として経営会議に出してみないか?」
 と言われ、事業部署内メンバに資料推敲・叱咤激励と協力を得ながら会議に提出。
 一文投稿から一ヶ月で、試行検討開始決定と相成りました。
 (このとき当の本人は決定の早さに目が点(*o*)状態でした)

 ちなみに、このとき私が在宅勤務制度が欲しいと思ったのは、幼稚園、小学校に進学したときに(主に防犯と子供の安全のため)鍵っ子にしたくない、会社も辞めたくない、と思ったからです。

(2) 企業訪問
 既に導入している会社にヒアリングさせてもらい、なるべく問題点や対処方法などを学ぶべく企業訪問2社+文献著者訪問1名。
   企業  :日本IBM、NEC
   文献著者:小豆川氏「企業テレワーク入門」共著
 訪問メンバは試行対象者(私)及び上長、総務担当及び上長の4名。現場の人間と総務の人間が行ったことにより、実施及び管理についての質問ができてよかったです。

(3) 検討
 対象者の選定や実施期間(密度)、労災などの取り決めについて検討紛糾。最終的に協約書完成。検討期間(企業訪問含めて)4ヶ月。テレワークの中でもモバイルワークは営業及び管理職で既に浸透しているので、今回は在宅勤務に絞って試行することになりました。

(4) 試行開始から現在
 9月から試行開始。試行対象者の内訳は下記のとおり。
  A氏:B,Dの上司。自宅遠し。出張でのモバイルワーク実施済み。
     試行対象者の中では唯一の管理者。男性。
  B氏:当時産後すぐパパ。里帰り出産でないため産後すぐ身動きが
     ままならないママのサポートとして実施。男性。
  C氏:2女児のママ。職場が今後移動(Not異動)する可能性があり、
     お迎え+業務量などに切実な不安を抱えている。女性。
  D氏:1男児のママ(私)。女性。
 B,C,D氏はほぼ週1回のペースで実施。現在特に問題なし。
 (A氏は出張がちでほとんどモバイルワーク)

<現在の試行ルール(協約書から抜粋)>

(1) 勤務時間
 ・開始時間/終了時間はメールで上司に知らせる
  (協約書にはないものの、実際はこのとき当日の予定/報告書を全員が添付していた)
 ・フレックスと裁量を考慮して、8:00〜22:00の間の8時間勤務とする。
  ただし12:00-13:00は昼休み。
 ・残業は原則認められず、定時間勤務とする。ただし、事前に理由がはっきりし、上長に申請して認められればその限りではない。
(2) 実施密度
 ・月に4回程度実施(週一回程度の密度)、ただし問題なければ上長に相談のうえ増やすことは可能。

<試行実施者の感想>

 ・集中できることは確かだが、家に家族がいる場合は書斎が必須
 ・メールと携帯である程度のことは可能(インフラが整うほど会社との差分が無く なる)
 ・自己作業の管理スキルが向上した

<管理者の感想(一名ですが)>

 ・却って作業内容の報告が密になった

<周囲の感想>

 ・特に試行前と(作業に)変わりなし
 ・口頭質問が減ったが、メールでの質問だとログで確認できるので一概に良し悪しは判断できない

<今後の見通し>

 ・導入目的が「作業効率の向上」のため、今後の勤務形態柔軟化理由に「子育て」を盛り込むには一嵐必要な予感(T_T)。
  子供のお迎えに間に合うために・・・と言ったところ「個人的理由だ」と切り捨てられたし。
  IBMのように「技術者囲い込み」という意識は薄い。
  「そんな事言ってると会社の金でためたスキル持って転職するぞ」と脅せ・・・もとい、交渉できるようになるために頑張らなきゃですわ。

 ・試行対象者を増やすかは検討中


「ワーク/ライフバランス調査」(2000.10.24)

わきたさきこが勤める会社では、産休・育休など法律で定められている育児支援制度に加えて「e-ワーク制度」というのを始めました。このことは「在宅勤務ができるようになった」として新聞などにもとりあげられました。

社員のワーク/ライフバランスのために追加投資を行うにあたって、育児支援制度のコストパフォーマンスなどを調査することになりました。私もその対象として選ばれ、インタビューを受けました。

内容と感想はこちら


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