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「男は忙しいから家事できない??」フォーラム記録 第一部

パネリスト・スピーチ:井口



 

とにかく最初が肝心(井口)

私は夫・5才と3才の男の子の4人家族です。

共働きで、夫婦で家事育児を分担しない事には暮らしていけませんで、そこそこの分担をしながら暮らしており ます。

夫は大変説得のききにくい人でして、議論すると必ず私が負けております。そ れでも家事・育児の分担ができているのは、結婚の前提に「2人とも仕事を続け てゆく」があったためだと思います。私は、「結婚しても仕事は必ず続ける。自 分の経済的基盤は決して手放さない」と決めておりましたので、そのような結婚 生活になりました。すると、「2人とも仕事をしている状態でどう分担するか」 という条件闘争にはなりますが、「仕事を止めて、全部お前がやってくれ」には なりようがありません。

で、実際に家事を共有してみると、いろいろ気になることが起きてきます。し かし、私はかつて学生時代に家庭教師をしていた家のお母さん達に「結婚したら 最初が肝心で、夫になるべく何でもやらせなさい。やり方が下手でも何でも、口 を出しちゃダメ。やってれば上手になるから」と教えを受けておりまして、それ をその通りに実践しました。たとえ洗濯物のしわを延ばさないで干していて、乾 いたときにクチャクチャでも、ニッコリ笑って「ありがとう」と言うようにして おりました。そのおかげか、今でも家事分担は続いております。

最近発表された東京ガスの調査によりますと、家事分担が決まるのは結婚当初 で、家事分担が結婚当時から変わらないカップルが2/3だそうです。やはり、 結婚当初の話し合いと最初にまかせてしまうのが肝心かな、と思います。

ところで、私は自分が仕事をどうしても続けてゆこうと思っていたので、相手 の性役割分業観がどうであるかは大問題でした。人はみな自分と同じと思うのが 人間の性で、世の中の女性はみんなそういうことを考えて結婚しているのだろう と思っていたのですが、そうではないんですね。森田さんという方の調査により ますと、200組近いカップルの性役割分業感を調べたところ、全くランダムに 組み合わされていて、肯定派女性は肯定派男性と、否定派女性は否定派男性と結 婚しているわけではありませんでした。

それって、結婚した後結構大変じゃない かな、と思えますが、やはり結婚するときはそんな打算的なことより、ほれたは れたで結婚するのが普通なのでしょうかね。でも、そういうことも少しは考えた 方がいいかな、と思いました。


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